fc2ブログ

Photo & Essay

◎  秋の日 

1IMGP4007.jpg

爆音は遠ざかり行く秋高し   capucino

飛んでいるのは自衛隊の輸送機です。
(入間基地が近いのです)
離陸して間もないところで、
これからどこか迄飛んで行って、
ぐるっと回ってきて、
今撮っている位置の背後左側から着陸態勢に入ります。

基地の見学に行ったことがあります。
その時、この飛行機の操縦席についてみました。
地上ですから窓の外は飛行場でしたが、
真っ青な空を飛行したら、
さぞ気持ちよいだろうと思います。


2IMGP4002.jpg

まだ本当の秋雲でないような気がしますが、
さりとて夏雲でもないようです。


3IMGP3981.jpg

ザクロ(石榴)
ザクロ科

実りの秋がやってきます。
やがて熟れて割れて赤い実が見えるようになるでしょう。

熟れそめて細枝の嫋ふ(しなう)石榴かな    麦南


4IMGP3994.jpg

ヤブツバキ(薮椿)
ツバキ科

初秋の光を浴びてつやつやと輝いていました。
その内もっと濃い色になるでしょう。


5IMGP3972.jpg

ヒメジョオン(姫女苑)
キク科

清楚で、好きな花です。
花期は6~10月。
先週後半に撮ったのですが、
夏の季語だそうです。

見分けがつきにくいほどよく似ているハルジオン(春紫苑)は
名の通り春(4~6月)に咲きますが、
そちらは春の季語になっていないそうです。


◎  里の秋 

西武線の高麗駅を降りて巾着田に向かうと、
テント掛けの店が沢山出ています。
農家の店が多いです。

1IMGP4101.jpg

フォックス・フェイス/ツノナス(角茄子)
ナス科

薄緑の枝にキツネの顔が幾つもついています。
例年あちこちの店に沢山出ているのですが、
不作なのか、成長が例年より遅いのか、
今年はあまり見かけませんでした。

この店のおじさんは、
目と眉を描いて売っていました。


2IMGP4103.jpg

カザリナス(飾り茄子)
ナス科

1枚目の写真の左側にもありましたが、
ミニトマトみたいなカザリナスはあちこちで売っていました。


3IMGP4170.jpg

ムラサキシキブ(紫式部)
クマツヅラ科

マンジュシャゲを見にいくと、
ムラサキシキブも、ちょうど紫に色づいています。
向うに見えるのは茅葺きの水車小屋です。


4IMGP4174.jpg

コスモス(秋桜)
キク科

巾着田と呼ばれていますが、
現在はほとんど休耕田になっていて、
コスモスが植えられています。


5IMGP4176.jpg

こんな具合にちゃんと立っているコスモスもありますが、
先日の台風で地に伏せてしまったのも沢山あって、
全体に背が低くなっていました。


6IMGP4187.jpg

アマクリナム
ヒガンバナ科

コスモス畑の一角に幾畝も植えてありました。
アマリリスによく似ています。


-------------------------------

『ローマ人の物語』を読んでいます。
時代は紀元前1世紀です。
面白いことが書いてありました。

ローマ帝国は西アジアからエジプト、
ヨーロッパ、アフリカ北部~~~
広大な地域を支配する大帝国になっていました。

ローマ本国(イタリア半島)の指導者(貴族、騎士)層には、
人口減少問題が起きてきました。

紀元前2世紀頃には、
1人の女性が10人の子供を産んで育てるのも珍しくなかったのが、
だんだん減って2~3人が普通になり、
紀元前1世紀末頃には結婚さえしない人が増えてきました。
その頃のローマが貧しく、
将来に希望が持てなかったわけでなく、
その反対に、
子供を産み育てることの他に、
快適な人生の過ごし方が増えたのです。

独身で通したとしても、
不都合は全くありません。
家事はすべて奴隷たちがしてくれ、
執事役の奴隷頭がすべてに眼を光らせていてくれる・・・

女の方も、
一度も結婚しないのでは社会上の立場がないので、
結婚はするにしても、
死別、離婚によって、独身に戻っても、
それによる不都合はほとんどなかったそうです。

指導者層の少子化、人口減。
それを解決するために皇帝は法律を定めます。

「姦通罪・婚外交渉罪法」
簡単にいえば、
浮気なんかしないで、
夫婦でせっせと子づくりしなさいということ。

「正式婚姻法」
結婚しないと、
子供を作らないと、
それも3人以上作らないと、
税法上の不利、遺産相続権の剥奪などなど。

この法律によって指導者層の人口が増えたのかどうか~
結果は書いてありませんが、
ローマ帝国がその後数百年続いたことをみれば、
成果はあったのでしょう。


◎  秋の色 

10月に入り、
秋が深まってきました。
写真は9月中に撮ったものですが・・・


1IMGP3933.jpg

ホオズキ(鬼灯/酸漿)
ナス科

網目の中に赤い実が見えるのを撮ったのです。
で、カメラの液晶画面を見ると真っ黒!
故障でした。
それから修理に出して、
直ってきて、
ふと思い出して撮りにいってみたら、
こんなになっていました。


2IMGP3939.jpg

エノコログサ(狗尾草)
イネ科


3IMGP4095.jpg

サクラ(桜)の黄葉
バラ科


4IMGP3990.jpg

廃校になった小学校のプールです。
使っていないのに水が満々と・・・

入れないようにフェンスで囲ってありました。
(ボケて見える縦横の水色の線がそれです)
カメラを頭上に差し上げてフェンスの間から撮りました。

透かし見るプールの中の秋の水    capucino

下の句の真似です。

すかし見る薮の中なる秋の水    虚子


5パノラマ1

夕暮れの空を撮りました。
2枚撮って繋いでパノラマにしました。


6IMGP4208.jpg

アジサイ(紫陽花)
ユキノシタ科

ドライフラワー化した花が夕陽を受けていました。
秋の夕暮れの淋しさを表現できればと思ったのですが、
イマイチのようです。


◎  影 

今日のテーマは「影」です。
(撮影地:西新宿~新宿御苑)

1IMGP4372.jpg

コンクリートの塀に蔦が垂れ下がっていました。


2IMGP4381.jpg

プラタナスの樹影。
幹の周囲が6m近い巨樹です。


3IMGP4452.jpg

プラタナス並木の木陰。
ベンチには「おひとりさま」が多いようです。


4IMGP4441.jpg

秋の午後の日が戸口に影を落としています。


5IMGP4374.jpg

水鏡に映るビルの影です。

------------------------

昨日は千住真理子さんのリサイタルに行って、
記念にCDを買って、
サインを貰って、
握手してきました。

彼女の指は細く、
ヒンヤリしていました。
「ヒンヤリ」だからって、
悪くいっているのではありません。
私の手も冷たいのです。
寒い時期にはびっくりされるほどです。
その私が「ヒンヤリ」と感じたのは、
私より冷たかったのかも。

「手の冷たい人は心が温かい」といいませんか?
私も真理子さんも心があったかいのです。
私も真理子さんも痩せています。
でも音楽の才能は・・・・???


◎  秋の日 

カメラをさげてブラブラと散歩。
(10月29日)


1IMGP4881.jpg

ニシキギ
ニシキギ科


2IMGP4897.jpg

「?」のマーク
何が「?」かというと、
次とその次の写真です。


3IMGP4904.jpg

10月も終りだというのにアジサイが・・・
多少、ドライフラワー化していますが。


4IMGP5009.jpg

こちらは、
上の赤よりも、
もっと「今咲いている」という感じです。


5IMGP4925.jpg

こちらも今咲いています。
市のフェスティバル会場。
湘南方面へ観光に来て欲しいという宣伝部隊。

左から、
「平塚」の織り姫(織女→七夕祭り?)
「江ノ島」(海へおいで?)
「茅ヶ崎」(タスキが上着で見えなくなっていますが)
の3美人です。


6IMGP4968.jpg

ツバキ
ツバキ科

上の美女たちが後姿でしたから、
こちらは真っ正面からです。


◎  鎌北湖の紅葉 

11月23日(勤労感謝の日)に、
鎌北湖へ行ってきました。
たいていの人は車で行きますが、
山(といっても低い山ですが)を越えてのハイキングです。

鎌北湖は、
埼玉県毛呂山町にあり、
農業用貯水池として昭和10年に完成した人造湖です。
湖の規模は、
周囲約2キロメートル、水深20メートル、貯水量30万立方メートルです。
春は桜、夏は緑、秋は紅葉が美しい湖で、
奥武蔵自然歩道の入り口にもなっているため、
多くのハイカーが訪れています。
また、へらぶな釣りを楽しむこともできます。



1IMGP5351.jpg

紅葉は駄目でした。
まだ緑の葉がある一方で、
葉の先きが縮れてしまって美しくない紅葉があり、
葉が随分と落ちてしまっている木があり・・・


2IMGP5352.jpg

大きな風景としては撮り様がありませんから、
部分的にきれいな所だけです。


3IMGP5361.jpg



4IMGP5362.jpg



5IMGP5363.jpg

大きなレンズを構えて紅葉を撮っている人も少しいましたが、
ヘラブナ釣の人の方が多いようでした。

この附近は「柚子の里」としても知られています。
そんな風景や道ばたの花などを次回に載せるつもりです。


◎  鎌北湖への道 

駅を降りて、
山道にかかるまでの様子です。


1IMGP5274.jpg

黄色いのは銀杏だったような気がします。


2IMGP5262.jpg

土蔵と残り柿。


3IMGP5265.jpg

柚子を落とす人。
こんなに高い木では大変でしょう。


4IMG_2815.jpg

カワラナデシコ(川原撫子)
ナデシコ科

「なでしこジャパン」は日本中を沸かせてくれましたが、
まだこんなに奇麗でした。


5IMGP5284.jpg

ケイトウ(鶏頭)
ヒユ科


6IMGP5297.jpg

マユミ(真弓)
ニシキギ科


◎  山を越えて鎌北湖へ 

「山を越えて・・・」なんていうと大げさです。
一番高い所でも400mありませんから・・・


1IMGP5301.jpg

フユイチゴ(冬苺)
バラ科

山道に入ると赤い実が目につきます。
美味しそうだから、
口に入れてみましたが、
ちっとも美味しくありません。
図鑑には「食べられる」と書いてありましたが・・・


2IMGP5303a.jpg

オオモミジ(大紅葉)
カエデ科

標高290mまで登ると「ユガテ」という所があります。
ここで休憩して、
無人販売所で柚子を買いました。
(毎秋のことです)

ちょうど販売主の農家のご主人がいましたので、
「半分は焼酎につけて柚子酒に、
残りは煮てジャムにする」と話をしたら、
枝から何個かもぎ取ってオマケをしてくれました。

近年ジャム作りに挑戦していますが、
まだまだ未熟です。
しかし、
妻が食べてくれるので有り難く思っています。


3IMGP5311.jpg

もう少し登って、
分かれ道にきたら、
こんな注意書きがありました。
まん中の「山と良心を汚す人」ってのは、
決めつけ、言い過ぎ、でないでしょうか?


4IMGP5319.jpg

何の木でしょうか~
シルエットが面白いので・・・


5IMGP5329.jpg

山を下って鎌北湖が近づきました。
この辺も柚子の里です。


6IMGP5370.jpg

鎌北湖(標高180m)に到着。
祭日ですから、
ボートを楽しんでいる家族連れや恋人同士もいましたが、
湖中の島の紅葉は見頃を過ぎていました。


◎  鎌北湖からの帰り道 

湖畔で写真を撮り、
お握りを食べました。


1IMGP5350.jpg

湖畔の1枚です。


2IMGP5380.jpg

来たときとは別のコースを帰りました。
この日の最高地点(380m)にある
北向き地蔵の祠のそばに立っていた木です。


3IMGP5385.jpg

下り始めると左右にシダが広がっています。
もう11月の下旬だというのに、
どうして、
こんなに初々しい葉なのだろうと、
不思議でした。


4IMGP5062.jpg

下って行くと「五常の滝」があります。
「五常」とは儒教でいう五つの道徳のことだそうです。
その五つとは、
「仁」「義」「礼」「智」「信」
とのこと。

小さな滝ですが、
立派な名前です。


5IMGP5065.jpg

滝の上部を望遠で。


6IMGP5388.jpg

滝の下流が杉林の中を流れていきます。
横から夕陽が射しています。
(14:30頃です)


◎  秋深し 

11月も終わりが近くなり、
秋もすっかり深まりました。
遠くへ出かけなくても赤い花も葉も見ることができます。


1IMGP5413.jpg

サザンカが咲いています。
よく歩く道にはサザンカとハナミズキが並木のように植えてあります。


2IMGP5409.jpg

先日、
園芸業者が一生懸命に仕事をしていました。
その結果、
こんな姿になってしまいました。
(ハナミズキも同様です)
これから咲こうとしているツボミも、
ほとんど切られてしまいました。
通行の邪魔になっているわけでもないのに、
どうしてこんなに切るのでしょう。


3IMGP5432.jpg

夕陽に映える真っ赤な葉、
何だろうと思ったら、
ヤマボウシです。


4IMGP5435.jpg

もう1枚ヤマボウシです。


5IMGP5420.jpg

サクラです。


6IMGP5447.jpg

ケヤキです。
すっかり葉が落ちて、
秋の深まりを感じさせてくれます。


◎  哲学の道 

永観堂を出て、
哲学の道を銀閣寺へ向かいました。
「哲学の道」は、Wikipedia を引用すれば、

京都市左京区にある小道である。
南禅寺付近から慈照寺(銀閣寺)まで、
琵琶湖疏水の両岸に植えられた桜はみごとで、
春や紅葉の秋は多くの観光客でにぎわう。
哲学者・西田幾多郎がこの道を散策しながら
思索にふけったことからこの名がついたと言われる。
「思索の小径」と呼ばれていたものが、
いつしか「哲学の道」と呼ばれるようになったとされており、
1972年(昭和47年)に正式な名称となった。
日本の道100選にも選ばれている散歩道である。



1IMGP5605.jpg

モミジはポツポツとしかありませんが、
人の賑わいの方は Wikipedia 記載の通りです。

仏教でいう「生老病死」の内、
「老」と「病」と「死」は,
すぐそこまで来ているのですから、
この際、
そんなことを考えながら歩いたらいいのか、
なんて思いましたが、
人は多いし、
お土産屋、喫茶店などなど、賑やかで、
「哲学」も「思索」もなしで歩きました。


2IMGP5606.jpg

随分と歩き続けたので、
ひと休みです。
テーブルがあくのを待った時間を含めて
1時間近い休憩でした。


3IMGP5604.jpg

こんなお店がありました。


4IMGP5612.jpg

モミジの他にサザンカ(赤と白と)がかなりありました。

休憩している内にすっかり曇ってしまい、
ぱらぱらと小雨が降ってきました。
予報に「雨」はなかったので、
傘は持ってきていません。
でも、
濡れるほどには降らないで
やんでくれました。


5IMGP5628.jpg

紅白の衣服の女性がいたので、
通り過ぎてから、
振り返ってパチリです。


6IMGP5638.jpg

「ちりめん屋」という店があって、
ちりめんで作った小物がぶら下がっていました。


7IMGP5631.jpg

哲学の道も終わりです。
写真の右側から歩いてきました。
写真の奥へ進むと銀閣寺です。

ということで、
次回は銀閣寺です。


◎  秋の空 

日中は夏のような暑さですが、
空を見上げたら、
秋が見つかるのではないだろうかと・・・


1IMGP2734.jpg

雲が秋らしくなっています。

人に会ひ人に去られて秋の雲   高橋泰子



2IMGP2719.jpg

ハリエンジュ(針槐)/ニセアカシア マメ科

図鑑にはこんな風に書いてあります。

5〜6月ころ、
今年伸びた枝の葉の脇に長さ10〜15cmの総状花序を垂らし、
長さ1.8〜2cmで芳香のある白い蝶形花を開く。


家近くのアカシア並木は、
8月下旬になって花をつけます。

春になってから枝を刈るからです。
昨年から蓄えてきた新芽が切り落とされ、
新たに芽を出して枝を伸ばし、
春に咲くべき花が、
遅れて真夏に咲くのです。

9月に入って、
花も終わりです。
歩道が花びらで白くなっています。

ということで、
季節はずれの花ですが、
私にとっては初秋の風物詩です。



3IMGP2728.jpg

ユリノキ(百合の木) モクレン科

一部だけ紅葉(黄葉)が始まっていました。



4IMGP2730.jpg

ユリノキは、
葉の形からハンテンボク(半纏木)とも呼ばれます。
その半纏が1枚だけ色模様に染まりかけています。


厳しい残暑の中、
秋は忍び寄っています。


◎  秋の水 

一向に衰えない昼の暑さ!
水の写真でも載せたら、
多少は涼しさが感じられるでしょうか・・・


1IMGP2739.jpg

池に張り出した木の枝が、
緑陰を落としていましたが、
残念なことに、
池の水が「泥水」です。
秋は「水澄む」といいますが、
「濁り水」は夏の名残なのでしょうか。



2IMGP2737.jpg

その泥水を掻き回している水車です。



3IMGP2747.jpg

これは別の池です。
ここの水は澄んでいましたから、
いくらかは、
涼しげに見えると思います。



4IMGP2741.jpg

公園の中です。
いつもシュート練習の人がいるのに、
暑さの所為でしょうか、
誰もいません。

バスケットスタンドの背後に、
少し左下がりの傾斜が見えます。
ウォーキング、ジョギングのコースです。

毎日ではありませんが、
ときどき歩きます。
いつも若者たちが、
シュート練習をやっています。

小雨の中を歩くことも、
しばしばですが、
そんな時でも、
濡れたコートでドリブルして、
シュートしています。

この写真に、
雨と若者たちが、
私には見えています。

そんな妄想は、
猛暑のせいでしょうか〜〜〜


◎  ゴンズイ 

1IMGP2751.jpg

ゴンズイ(権萃)の実 ミツバウツギ科



2IMGP2753.jpg

アップで撮ると梅干しみたいです。



3IMGP2756.jpg

でも、
割れた形は梅干しと違います。


「ゴンズイ」 を検索したら、
「ゴンズイ(権瑞)」というナマズ目の海水魚が出てきました。
体長10cm~20cmで、有毒。
漁師にとって「役立たずの魚」だそうです。

「樹木、ゴンズイ」を検索したら、
樹木の「ゴンズイ(権萃)」が出てきました。

これは役に立たない木なので、
役に立たない魚の名前を貰ったらしい、
という説が見つかりました。

魚のゴンズイも木のゴンズイも、
役に立たない?

この世に、
無用のものはないと思うのですが・・・


◎  斜陽 

自分でつけた題名ですが、
「斜陽」と聞くと、
乃木大将の詩を思い出します。


金州城下作   乃木 希典

山川草木轉荒涼
十里風腥新戰場
征馬不前人不語
金州城外立斜陽


(読み)
金州城下の作

山川草木(さんせんそうもく)轉(うたた)荒涼、
十里 風腥(なまぐさ)し 新戰場。
征馬(せいば)前(すす)まず 人語らず、
金州城外 斜陽に立つ。



舞台は日露戦争。
金州城は旅順港背の要衝で、
ここの攻撃で
乃木大将の長男も戦死したそうです。

旅順へ向かう途中、
立ち寄った乃木将軍が、
苦戦の跡を見て詠んだ漢詩です。

自分の息子を含む多数の将兵が命を落とした戦場を
目の当たりにした気持ちが、
「斜陽に立つ」の言葉の中に凝縮されていると思います。


1IMGP2773.jpg

血腥さは全くない、
平和な公園の芝生に陰を落とす斜陽です。



2IMGP2778.jpg

落葉にも斜陽の陰が・・・




3IMGP2787.jpg

咲き誇ったアジサイも、
今は枯れ果てて、
斜陽の中に立っています。



4IMGP2790.jpg

草むらにも斜陽が射して、
ネゴジャラシが輝いています。


領土問題で、
風が生臭くなりかけています。
爽やかな秋風に置き換えたいものです。


◎  夕暮れ 

ほんとは「夕焼け」という題名にしたかったのですが、
そんな写真が撮れなかったので、
「夕暮れ」としました。

場所は航空記念公園です。


1IMGP2777.jpg

夕暮れのはじめ。

天気予報で「夜のはじめ」という言葉が使われています。
その流儀で表してみました。

時刻は16:56です。



2IMGP2793.jpg


空っぽのペットボトルや秋の暮れ  capucino

時刻は17:18です。



3IMGP2796.jpg

NTTのアンテナ塔。
時刻は17:21です。

夕日は、
木々の向うに落ちました。
たなびいている雲が紅く染まるのを待つことにしました。



4IMGP2804.jpg

公園のベンチに腰を下ろして、
夕焼けを待っているうちに、
右側の空を飛行機が飛び去り、
航跡が飛行機雲となりました。

時刻は17:41です。



5IMGP2811.jpg

時刻は17:57です。

30分以上待ってみましたが、
こんな程度にしかなりませんでした。

暗くなってしまいましたが、
まだウォーキングやジョギングをしている人、
愛犬と戯れている人、
ベンチで夕空を眺めている人(私)、
などがいました。


◎  竹 

竹を撮りました。
節目をひとつだけ入れました。


1IMGP2882.jpg



2IMGP2883.jpg



3IMGP2884.jpg


『節目』

先日、講演会に行ってきました。
ゆく河の流れは絶えずして、
しかももとの水にあらず。
よどみに浮かぶうたかたは、
かつ消えかつ結びて、
久しくとどまることなし。

の書き出しで有名な「方丈記」についての講演です。

講師の1人、東大名誉教授、五味文彦氏は、
「『方丈記』は2度に分けて書かれたと思います。
著者の鴨長明が50歳になった時に前半を、
そして60歳になった時に後半を。
長明は『方丈記』を誰のためでもなく、
自分のために書きました。

節目の歳にはそういうことをするものです。
私も、60歳で定年になる時、
それまでにやったことを、
自分の年記として、
まとめました。
そして、それを見て、
これからの10年を、
どう生きようか考えました」
と話されました。
(現在は、放送大学教授をなさっています)

さすが、東大教授です。
過去を整理して、
それ以後の人生を考えたのです。

私は60歳のときも、
70歳になったときも、
そんなことは考えもしませんでした。
運良く80歳になれたとして、
そのときにまとめても、
もう人生の残りがほとんどない・・・

節目は大切にすべきでした。


◎  キリギリス 

垂直に立つコンクリートの壁に、
キリギリスがとまっていました。


1IMGP2712.jpg

下向きに、
じっととまっていました。
カメラを持ち出して、
何枚か撮って、
カメラを家に置いて、
買い物に出て、
帰ってきても、
そのまま、
じっとしていました。

夕方見ると、
いなくなっていました。



2IMGP2714.jpg


検索で虫の図鑑を調べました。
キリギリスの仲間で、
「クダマキモドキ」が正確な名前のようです。

「クダマキ」→「管を巻く」→「酔っぱらって、管を巻く」
と連想が展開します。

「管」は紡績に使う糸を巻きつける軸のことで、
糸繰り車を回すとぶんぶんと音をたてるので、
その音を酔っぱらいの繰言にたとえたのだそうです。

「クダマキ」の「モドキ」?
「モドキ」は、
名詞の下に付けて、
それに匹敵するほどのもの、
あるいは、
それに似て非なるものを表します。


更に調べてみると、
「クダマキ」は「クツワムシ」の別名だそうで、
「クダマキモドキ」は、
「クツワムシに似たキリギリスの仲間」だそうです。

「クツワムシ」は、
美しくない、その鳴き声が
馬の口に噛ませた轡が
ガシャガシャ鳴る音に似ているので、
つけられた名前だそうです。

一方「クダマキ」は、
この虫の鳴き声が、
上に書いた「管を巻く」ような音だとして、
つけられた名前だそうです。


酔っぱらいの繰り言も、
この虫の鳴き声も、
「クダマキ」の「モドキ」だというこになります。


「クダマキモドキ」には頭に、
「ヤマ(山)」が付くのと、
「サト(里)」が付くのとあって、
写真は「サトクダマキモドキ」です。


何時間もじっと静止していて、
ひと声もあげませんでしたから、
「管を巻く」音は聞いていません。


◎  影 

1IMGP2877.jpg

木の葉に、
別の葉の影が写っていました。



2IMGP2878_20120915202608.jpg

こちらは葉だけでなく、
小枝も影を落としています。

自然が作り出す文様は見事で、
面白いです。


ブログの更新を数日休みます。
来週月曜日(24日)には、
再開の予定でおります。

またのお出でをお待ちしております。


◎  巾着田 

曼珠沙華を撮りに行った巾着田への
往き帰りに撮った写真です。


1IMGP3415.jpg

ススキ(薄) イネ科



2IMGP3416.jpg

クリ(栗) ブナ科

イガが割れて、
実がこぼれそうになっていました。

栗拾ひ ねんねんころり 言いながら   一茶



3IMGP3427.jpg

静かで、
池のように見えますが、
川です。

この川がギリシャ文字のΩの形をして流れていて、
その内側が、
巾着みたいな形の田んぼだから、
巾着田というのです。

そのΩの内側の川沿いの林に、
曼珠沙華が群生しています。



5DSC00112.jpg

巾着田には、
僅かですが田んぼが残っています。
実りの秋を迎え、
案山子が多数立っていました。



6DSC00114.jpg

大部分の田んぼは休耕田になっているのでしょう。
コスモス畑が広がっています。
(コスモスは次回に)



4IMGP3429.jpg

ジンジャー ショウガ科

民家の前庭に咲いていたものを、
パチリ。


◎  西新宿〜新宿御苑 

10/2、西新宿へ行きました。


1DSC00176.jpg

都庁近くの歩道です。
「警告」
「自転車等放置禁止区域」

と書いた看板の前に放置する図太さに感心しました。

また一方で、
都心に自転車通勤できる人への
羨ましさを感じました。



2DSC00177.jpg

自転車が並んでいて、
最後にバイクが1台。

何故か、
これにだけ「駐輪禁止」の紙がペタペタ。
何日か置きっぱなし?
大物だから狙い撃ち?



3DSC00179.jpg

用が済んで食事。
レストランは、
1時を過ぎて、
空いていました。

差し向かい2人席に案内されて、
1人で食べました。
隣の席との間に、
金網の仕切りが・・・
注文の品が出てくる前にパチリ。

撮ったらすぐ、
金網の向こう側の席に、
客が入ったので、
グッドタイミング!



4DSC00182.jpg

食事を終えて、
久しぶりに新宿御苑へ向かいました。
JR新宿駅南口前を通り過ぎた所。



5DSC00195.jpg

新宿御苑に到着。
池から西新宿の高層ビル群を望みます。

深かそうに見えますが、
浅い池です。

入園するとき、
窓口の女性に聞いてみました。

「温室はいつ完成するの?」

「工事が遅れておりまして、申し訳ありません。
完成したらホームページでお知らせします」

「まだはっきりしないってことは、来春?」

「いえ、そこまでは・・・」

「それじゃ、年内?」

「なんとも・・・」

政治家の答弁みたいでした。

野田総理と同じく、
「近いうちに」完成のようです。

改築工事に入ったのが平成21年で、
ホームページには、
完成予定は平成23年度と書いてあったのが、
今年始めからは、
平成24年秋頃完成予定となっているのですが・・・



6DSC00202a.jpg

イギリス庭園の広場。

広い芝生ではあるのですが、
広角レンズのせいで、
更に広く見えます。


◎  新宿御苑(1) 

新宿御苑の写真です。


1DSC00194.jpg

日本庭園の池。

まだ秋の気配は感じられません。
曇り空のせいもありますが、
夏の景色にも見えません。

結局、
東京の新宿の10月始めの風景なのかな、
と当たり前のことを思っています。



2DSC00185.jpg

ススキ(薄) イネ科

まだ穂先が広がらず、
初々しい姿です。



3IMGP3567.jpg

こちらは、
穂が開き始めています。



4IMGP3549.jpg

チカラシバ(力芝) イネ科

御苑の入り口に、
「チカラシバが見頃です」
とありました。



5IMGP3551.jpg

ガマ(蒲) ガマ科

池に映る影を撮りました。
ガマだと思いますが・・・



6IMGP3578.jpg

ヒガンバナ(彼岸花) ヒガンバナ科

この花は、
巾着田で沢山撮ったから、
もういいのですが、
蝶が飛んできたので撮りました。


◎  新宿御苑(2) 

新宿御苑の続きです。


1IMGP3581.jpg

紅葉はまだ先のことです。



2MGP3560.jpg

林の中で、
クモが巣を張っていました。



5IMGP3582.jpg

台湾閣。
昭和天皇が(皇太子時代に)結婚されたとき、
御成婚を祝して台湾在住邦人から贈られた建物です。
ビンナン建築という様式だそうです。



3IMGP3573.jpg

タイワンホトトギス(台湾杜鵑) ユリ科

台湾閣のそばに咲いていたわけでありませんが・・・
もう終わりかけていました。



4IMGP3562.jpg

ラクウショウ(落羽松)の気根 スギ科

北アメリカ原産の落葉針葉高木。
幹の周りに呼吸のための呼吸根(気根)が出てきますが、
それが、
人の手みたいで・・・



6IMGP3617.jpg

10月ザクラ(10月桜) バラ科

咲き始めで、
枝のあちこちに、
2〜3輪ずつ咲いていました。

曇っているし、
花数はすくないし、
淋しげな風情でした。


◎  丸の内散策 

10月8日、
朝日新聞、俳壇の入選句。
大鷺の白磁となりてゐる刈田   (養父市)足立 威宏
選者(金子兜太)評:白磁の喩えの物象感に異論もあろうが。


鷺は真っ白な鳥です。
それを白磁と見る-----なるほど、と納得。
しかし金子先生は「異論もあろうが」とおっしゃる〜〜〜
(【物象】物の形。また、自然の姿。)


9月末日、
東京丸の内の出光美術館へ行きました。


3index_ph005.jpg

見に行ったのは「東洋の白いやきもの」展です。
中国、朝鮮、日本の白いやきもの------「白磁」の展示です。
興味のある方は下記をご覧下さい。
(展示品の写真だけでも・・・)

東洋の白いやきもの---【見所】

チケットを貰ったから行ったのであって、
陶磁器については素人です。

「白磁」とは真っ白なやきものだと思っていましたが、
展示品を見ると、
上の写真のように薄いグレーのものや、
赤みがかったもの、
青みがかったものなどがあります。

レストランなどで、
真っ白な器がよく使われていますが、
これは白い釉薬をかけて焼いたものです。

白い陶土に透明な釉薬をかけて焼くのが「白磁」で、
仕上がりは真っ白でないことを知りました。

そこで、
金子先生の「白磁の喩えの物象感に異論もあろうが」の意味が、
理解できたように思います。

(お断りしておきますが、
足立さんの句がどうのこうのと言うつもりは全くありません)



1DSC00121.jpg

出光美術館は、
日比谷通りに面した帝劇ビルの9階にあります。
休憩室にベンチがあって、
前面は広いガラス窓で、
皇居のお濠がよく見えます。

中央やや左、
屋上に電波塔(?)の見えるビルが警視庁です。



2DSC00126.jpg

警視庁の足元を望遠で撮りました。
法務省旧本館で、
赤煉瓦の立派な建物です。



4DSC00142.jpg

美術館を出て、
東京駅へ向かって、
ブラブラ歩きました。

道路の向こう側に2階建てのバスが停まっています。
そばへ行って聞いてみると、
無蓋の2階席に乗って、
東京見物をするのだそうです。

ここ(東京駅近く)からスカイツリーの下まで行って、
帰ってくるだけで、
下車観光はないとのこと。
料金は¥1800。
乗るのはやめました。



5DSC00147.jpg

新装なった東京駅南口のドームです、
行った日を9月末日と、
わざわざ書きました。

完成式が10月1日ですから、
この日は、
中に入っても、
ドームにはまだカバーが掛けてあって、
見せてもらえません。



6DSC00172.jpg

北口ドーム。
修学旅行の生徒たち(?)が説明を聞いていました。
1日違いで、
ドーム内部が見れなくて残念!


◎  皇居 

先日は新装なった(復旧した)東京駅の写真を載せました。

東京駅を背にして西を向けば、
前方に皇居があります。
駅と皇居を結ぶ広い道路の名は「行幸通り」です。



1DSC00327.jpg

和田倉濠。

向うに見える、
まだ緑の銀杏並木が「行幸通り」です。

昨日の後半3枚も皇居のお濠でした。



3DSC00329.jpg

大噴水。
和田倉噴水公園にあります。



3DSC00339.jpg

お濠端を北に少し歩いて、
「大手門」から「東御苑」に入りました。

その「大手門」ですが、
今まで気が付かなかったのですが、
「大手高麗門」というのが正式名称のようです。

上の「行幸通り」も、
この「大手門」も、
人がうじゃうじゃといるので、
撮ってありません。
石碑だけ撮りました。



4DSC00340.jpg

門の扉です。
鉄板を鋲で留めてあります。



5DSC00340a.jpg

上の写真の左上をアップで撮ると・・・
横向きの小さな鉄板が、
十字溝付き皿螺子(モクネジ?)で、
留めてあります。

こんな螺子は江戸時代にはないはずです。
いつ、何のために、
この鉄板は取り付けられたのでしょうか?
”?”を発見して、
ちょっと嬉しくなりました。



6DSC00355.jpg

芒と松と石垣と。
「東御苑」内です。


「皇居東御苑」は,
旧江戸城の本丸・二の丸・三の丸の一部を皇居附属庭園として整備したもので,
昭和43年(1968)から公開されています。
入場無料。



back to TOP